家賃を抑えながら、仲間との共同生活を楽しめるシェアハウス。
恋愛リアリティー番組『テラスハウス』の影響もあり、「自分もシェアハウスで恋をしたい!」と夢見る若者があとをたちません。
とはいえ、同時に「そんなにうまく出会えるのか?」とは思いますよね……。
というわけで色々と実態を調査してみたところ、我々編集部としては「出会いのチャンスはあるものの、恋愛をしようとするとトラブルに発展する可能性も高い」という見解になりました。出会いを目的にシェアハウスへの入居を決めるのは、考えものかもしれません。
今回は、みんなが憧れる「シェアハウスでの出会い」について解説していきます。
目次
シェアハウスで出会いが生まれやすい理由
シェアハウスで出会いが生まれやすい理由はシンプル。とにかく仲良くなりやすい環境が整っているからです。
出会いに繋がる理由を3点ピックアップして解説していきます。
毎日顔を合わせるから
シェアハウスではプライベートの個室のほかに、キッチンやリビングといった共有スペースがあります。
晩御飯を曜日代わりで誰かが作るようなシェアハウスもありますし、リビングで作業をしていたら誰かが夜食を作り始めるようなことも。
24時間同じ屋根の下にいると、そういったふとしたコミュニケーションが生まれやすくなり、人柄がよければ自然と出逢いに繋がる可能性があります。
一般的な出会いの場では、初対面の印象が良くなければ次につながりませんが、シェアハウスでは「思わぬ恋」が生まれる可能性があるのです。
パーティーや懇親会があるから
シェアハウスの文化にもよりますが、金曜日の夜や週末などにイベントが開催されることがあります。
あらたな入居者が来たときなどはもちろん、とくに何もなくても「週末はなんとなくみんなで飲む」といった空気になっていることも。終電を気にする必要もありませんし、リラックスした状態で話せますから、親密になって恋愛にもつながりやすいと言えます。
入居者同士で恋に落ちなかったとしても、人柄が良ければ「友達を紹介してあげようか」といった話にもなるでしょうし、かなり恋愛のチャンスが多いのがシェアハウスのポイントです。
一緒に生活をすることで相性がわかるから
シェアハウスで生活を共に過ごしていくと、 個々の生活スタイルや価値観などがわかってきます。
一般的に交際してからでなければわからないようなことが交際前から判断材料になるのです。
「この人とは生活スタイルや価値観が合いそうだな」というように相手との相性を見極められるため、恋愛に発展しやすくなります。
シェアハウスで出会いを探すメリット
次に、シェアハウスで出会いを探すメリットについても解説しておきます。
- お互いの素がわかる
- いつでも一緒にいられる
- 国際恋愛のチャンスもある
お互いの素がわかる
シェアハウスで共に過ごす時間が長くなると、お互いの性格がよくわかるようになります。第一印象だけでその人を判断することもなくなり、よりお互いの自然体をわかり合えたのちに恋愛に進めるのがメリットです。
一般的に、恋人と別れる理由として多いのが「性格の不一致」です。
シェアハウスでお互いの素をよく知ってから付き合えば、性格の不一致により破局するリスクも抑えやすくなります。
いつでも一緒にいられる
シェアハウスで恋人が見つかったら、いつでも好きなだけ2人の時間を過ごすことができます。たとえ仕事が忙しくても、朝や夜に少なからず会える時間があるため「すれ違い」になる可能性は低いでしょう。
また、シェアハウスなら共有スペースのほか、お互いの個室でゆっくり過ごすこともできます。同棲しなくても「家に帰ったら恋人がいる」という感覚を味わえるのは、シェアハウスならではのメリットです。
もちろん、カップルになったら2人でマンションを借りて同棲することになるケースも多いようです。
国際恋愛のチャンスもある
シェアハウスにはアジア圏やヨーロッパ圏をはじめとする外国人入居者がたくさんいます。狙ってそうするのは難しいかもしれませんが、海外の方と出会って恋におちる確率は、普通に暮らしているのと比べて段違いになります。
もちろんお付き合いを経て、そのまま国際結婚に至る可能性も考えられます。
日常生活で外国人と接点がない人でも、シェアハウスに入れば自然と国際結婚のチャンスが広がります。
シェアハウスで出会いを探すデメリット
色々と夢を見てしまいがちなシェアハウスでの恋愛ですが、とはいえメリットばかりではありません。
シェアハウスをきっかけに恋愛をしたい方は、下記4点について押さえておいてください。
- 恋愛目的で入居する人は少ない
- ほかの入居者に配慮する
- 別れたときは転居が必要
- 恋愛禁止のシェアハウスもある
恋愛目的で入居する人は少ない
そもそも恋愛目的でシェアハウスに入居している人は、ほぼいません。もちろん「結果的に良い出会いがあったら素敵だな」とは思っているかもしれませんが、そこにコミットする人はいないと思っておきましょう。
あまりシェアハウスに出会いを期待しすぎると、ほかの同居人との間に温度差が生まれて大変なことになります。
ちなみにシェアハウスの入居理由として多いのは、次のような内容です。
- 同じ属性の仲間と暮らしたい
- 夢を追いかける修行の場に身を置きたい
- 家賃や家電の費用を抑えられる
- 立地が良いことが多い
夢中になって仕事やクリエイティブな活動をしている方からすれば、恋愛なんて邪魔な可能性もあります。
そもそも出会い目的でシェアハウスに住んでいる人はほぼいませんので、その点はよくよく留意しておいてください。
ほかの入居者への配慮が必要
いざシェアハウスで恋人ができたとしても、ほかの入居者への配慮も欠かせません。
たとえばリビングなどの共用スペースで、二人でいちゃつくのはNGです。付き合う前のように、ただ普通に過ごしているだけだったとしても、二人一緒にいるだけで「またあいつらイチャついてる」と思われる可能性があります。
シェアハウス内の恋愛は、とにかく他の人への配慮が大切です。
全員が過ごしづらくなってしまう可能性がありますので、付き合ってからもシェアハウスに住み続ける場合は、よくよく注意する必要があります。
別れたときは転居が必要
シェアハウスでの恋愛でとくに難しいのが、別れたときです。
別れたあとも一緒に暮らすのは、なかなかつらいものがあります。お別れを告げた方は良かったとしても、振られた方はたまったもんじゃありません。
基本的には、2人のうちのどちらかがシェアハウスを出ていくことになるかと思いますので、費用やその他人間関係的なリスクも考えておきましょう。
恋愛禁止のシェアハウスもある
入居者同士での不要なトラブルを避けるため、中には恋愛禁止を掲げているシェアハウスもあります。こうしたシェアハウスでは、もし素敵な恋人が見つかったとしても、その時点ですぐにアパートなどに引っ越さなければなりません。
また、恋愛禁止のシェアハウスに入居する人は、そもそも恋愛を目的にしていない可能性が高いといえます。それだけ恋愛に発展する可能性も低いため、入居前には規約を確認しておくといいでしょう。
シェアハウスでの出会いから仲良くなるコツ
「それでもシェアハウスで出会いたい!」というアグレッシブな方のために、出会いを手にするコツについても解説しておきます。
- とにかく明るく爽やかに
- イベントには積極的に参加する
- 焦らずじっくりと距離を縮める
とにかく明るく爽やかに
せっかくシェアハウスに入居して出会いを探すなら、爽やかな自分を出していくことが大切です。
普段のあいさつや会話はもちろんですが、異性との接し方も、とにかく爽やかであることが必要。気になる異性がいたからといって、やたらと執着してしまったり、他の入居者をないがしろにしてしまったりすると、トラブルに発展してしまいます。
誰にも迷惑をかけないよう、まずはとにかく爽やかに暮らしながら出会いを期待することを心がけましょう。
イベントには積極的に参加する
歓迎会や壮行会など、シェアハウス内で開催されるイベントがあれば、積極的に参加しましょう。
シェアハウスで一緒に暮らしていても、ライフサイクルの違いによって普段ほとんど顔を合わせない人もいます。しかしシェアハウスが開催するイベントがあれば、そんな人と会話をするきっかけにもなります。
あまり出会いを全面に出さずに、まずは全員とふらっと仲良くなるために、イベントにはよく参加すると良いでしょう。
焦らずじっくりと距離を縮める
「今すぐ恋人が欲しい」と考えていると、もしもシェアハウスに好みの人がいた場合に「とにかく仲良くならないと!アプローチしないと!」と焦ってしまうかもしれません。
しかしそれだけはやめましょう。確実にトラブルになります。
あまりガツガツしすぎると、他の入居者全員から警戒されて、シェアハウス全体の雰囲気を悪くしてしまう可能性もあります。たとえ「どストライク」の異性がいても、焦らずゆっくりと距離を縮めることを意識しましょう。
シェアハウスの入居者の実態を調査
シェアハウスに出会いを期待する場合、気になるのは「どんな人が入居しているのか」ということ。
例えばITエンジニアが集まるシェアハウスなら男性が多くなるでしょうし、留学生が集まるなら男女・国籍問わず賑やかになりそうです。
今回はシェアハウスにどんな人が住んでいるのか、国土交通省が公表したデータ「シェアハウスに関する市場動向調査結果について」をもとに調査してみました。
男性より女性が多い
シェアハウスの男女比を確認したところ、全体的に女性の方がやや多めの傾向が出ていました。
- 女性が圧倒的に多い:47.9%
- 女性がやや多い:18.3%
- ほぼ均等:22.5%
- 男性がやや多い:5.8%
- 男性が圧倒的に多い:2.8%
同データによると、約65%のシェアハウスでは、男性よりも女性のほうが多く住んでいることになります。
ただ女性専用のシェアハウスもたくさんありますので、一概には言えません。とは言え全体を慣らして考えれば、ある程度男女比が均等が取れているように思います。
25~30歳が半数を占める
シェアハウス入居者の年齢層は次のとおりで、25~30歳が全体の約半数を占めています。
- 20歳未満:1.4%
- 20~25歳未満:15.5%
- 25~30歳未満:47.9%
- 30~35歳未満:26.8%
- 35~40歳未満:4.2%
- 40~60歳未満:1.4%
その前後5歳である「20~35歳」に範囲を広げて考えると、それだけで全体の約9割にのぼることがわかりました。
シェアハウスには一人で入居する独身の方がほとんどですから、同年代の相手とであれば、共同生活の中で自然な恋愛に発展するチャンスも考えられます。
月収20万円以下が多数
同データでは、入居人の月収についても公表されています。
- 収入なし:18.0%
- 1円~5万円未満:9.1%
- 5万円~10万円未満:15.7%
- 10万円~15万円未満:16.6%
- 15万円~20万円未満:16.9%
- 20万円~25万円未満:11.9%
- 25万円~30万円未満:5.5%
- 30万円以上:6.4%
月収20万円未満の入居者が、全体の約75%を占めることになります。
一般的な会社員のような定職についている人よりも、フリーランスや芸能関係など、夢を追う方の入居が多い傾向にあります。
外国人の入居者も多い
シェアハウスには、外国人入居者が多いのも特徴です。
外国人居住者の国籍ランキングは以下のとおりで、特に近隣のアジア諸国の住人が多いといえます。
- 台湾:36.8%
- 韓国:33.8%
- 中国:32.4%
- アメリカ:32.4%
- 日本人のみ:31.0%
- オーストラリア:18.3%
- フランス:16.9%
- ドイツ:15.5%
- イギリス:14.1%
- カナダ:11.3%
- その他:22.5%
日本人しかいないシェアハウスは、全体の3分の1にも及びません。
外国人の入居者は留学生や研修生などが多く、アパートよりも気軽に契約でき、費用を抑えられるシェアハウスは、外国人にとってメリットが大きいといえます。
国際的な出会いをしたい方は、シェアハウスを検討してみると良いのかもしれませんが、文化の違いには注意が必要です。
シェアハウスで出会いを探すなら物件選びが重要
シェアハウスで恋人を見つけたいなら、前提として物件選びが重要です。物件を選ぶ際は、できるだけシェアハウスを内見し、どんな人が住んでいるか雰囲気をつかんでおくといいでしょう。
そしてシェアハウスに好みの異性がいるかどうかは運次第です。確実に出会える保証はないため、今すぐに恋人がほしいならマッチングアプリなどを活用した方が効率的ですね。
出会い目的でシェアハウスに入居するのではなく、あくまで他の理由があるうえで、ほのかな期待をもって入居してみてはいかがでしょうか。
記事を書いた人
ENSPORTS magazine編集部