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白山とは
北陸最高峰の白山は、石川県、福井県、岐阜県、富山県にまたがる広大な両白山のほぼ中央に位置する山。
標高2,702mの御前峰(ごぜんがみね)と大汝峰(おおなんじみね)、剣ヶ峰(つるぎがみね)の3峰で構成される活火山で、古くから信仰の対象とされてきました。また国立公園やユネスコの生物圏保存地域にも指定される、貴重な高山植物の宝庫でもあります。
豊富な登山コースで初心者から上級者まで充実した山歩きが楽しめるため、登山好きのカップルにぜひおすすめしたいスポットです。
白山へのアクセス・基本情報
- 名称
- 白山
- 住所
- 〒920-2333
石川県白山市尾添
- 電話番号
- 076-273-1001(白山観光協会)
- 営業時間
- 24時間
- 定休日
- 年中無休
※登山バス、室堂小屋の営業は例年7月初旬~10月中旬まで
- 料金
- 無料
- アクセス
- (マイカー)北陸自動車道福井北ICから別当出合登山口まで約65km
(登山バス)JR金沢駅から別当出合行きに乗車(所要:約2時間)
- 駐車場
- あり
白山の魅力
魅力1開山から1300年をこえる日本有数の信仰の山
立山、富士山と並び、「日本三霊山」に数えられる白山。山域から流れ出る豊富な水が、ふもとに住む人々に恵みをもたらしてきたことから、古くより山岳信仰の対象として崇められてきました。
奈良時代の養老元年(717年)に現在の福井県、越前国の僧・泰澄(たいちょう)が白山へ登頂。これを機に遠くから山を拝む「遥拝(ようはい)」から、険しい道を乗り越えて山頂をめざすことで信仰を実践する「登拝(とはい)」へと信仰の形が変わり、以降の白山信仰のもととなりました。
平安時代以降、白山信仰は修験者により全国に広められ、白山市の白山比咩神社(しらやまひめじんじゃ)を総本社とする白山神社が各地に建立。現在では北陸地方を中心に、約3,000社の白山神社があるといわれています。
そんな歴史を一緒に感じながら、二人で思いを馳せてみてください。
魅力2貴重な高山植物の宝庫
高山植物をはじめとする、貴重な動植物が見られることで知られる白山。白山主峰を含む南北40km、東西30kmにわたる地帯が「白山国立公園」に指定されており、国によって自然環境保護のための取り組みが実施されています。
白山周辺に分布する高山植物は約250種。そのうち20〜30種の植物の和名や学名に、白山にちなんだ名前がつけられていることからも、山域内の自然の多様性がうかがえます。
可憐に咲きほこる高山植物が見たいなら、夏場の訪問がおすすめ。別当出合の登山口から続く観光新道や、頂上付近に点在する火口湖では、クロユリやニッコウキスゲをはじめとする希少な高山植物のお花畑が見られます。
それぞれの植物によって咲くタイミングが異なるため、お気に入りの花の開花に合わせて訪問するのがおすすめですよ。
魅力3初心者から上級者まで楽しめる多様な登山コース
長い登拝信仰の歴史を持つ白山。古来より修験者が利用してきた歴史的な登山道をはじめとする、多くの登山道があるため、二人のレベルにあわせてコースを選べるのが魅力です。
登山道は石川、岐阜、福井の3県に12コースありますが、もっとも人気なのが石川県の別当出合から登るコース。
別当出合から最高峰の御前峰までの所要時間は往復約10時間で、早朝に出発すれば日帰り登山も可能です。
御前峰以外の峰の登頂や火山湖めぐりも楽しみたい方、ゆっくり時間をかけて登山を楽しみたい方は、途中にある室堂ビジターセンターに泊まることもできます。ビジターセンターから御前峰までは40分ほどで登れるため、山頂でご来光を拝んでみたい方にも宿泊がおすすめですよ。
白山のおすすめデートプラン
白山登山を楽しむための、おすすめデートプランをご紹介します。
今回おすすめしたいのは、別当出合の登山口から観光新道を利用して最高峰の御前峰をめざし、登頂後に火山湖の散策を楽しむコース。ぜひ二人で、心ゆくまで楽しんでください。
高山植物観察を楽しみながら、室堂ビジターセンターをめざして歩こう
別当出合登山口から登山をスタート。美しい高山植物をながめながら、まずは標高2,450mの室堂ビジターセンターをめざしましょう。
今回のルートは、石川県の別当出合の登山口から登るコース。距離が短く危険も少ないため、初心者にもおすすめのコースです。
マイカー利用の場合、ハイシーズンの週末は交通規制があるため、手前の一ノ瀬で駐車してシャトルバスで別当出合に向かいましょう。
準備を整えたら登山スタート。別当手合から歩きはじめると、すぐに左右への分岐が出てきます。左へ進むと景観の良さが魅力の観光新道、右へ進むと距離が短く登りやすい砂防新道へと続きますが、今回は砂防新道を登ります。
白山の登山ルートのなかでも人気の砂防新道。整備された登山道は歩きやすく、途中に水場や避難小屋といった休憩スポットも多いため、家族連れの登山者もいらっしゃるコースです。
美しい景色をながめながら、少しずつ標高をあげていきましょう。
4時間ほど歩くと、観光新道との合流地点でもある黒ボコ岩に到着します。
黒ボコ岩の先にある弥陀ヶ原(みだがはら)は、白山でも有数の絶景ポイント。一面に広がる美しい高山植物のお花畑と、眼前に迫る御前峰が織りなす景色は、白山登山のハイライトのひとつです。
弥陀ヶ原から室堂まではあと少し。木道の先に続く急登を登り切ると、ビジターセンターに到着です。
主峰・御前峰に登頂しよう
室堂ビジターセンターでひと休みしたら、約40分のジグザグ道を登り、白山最高峰の御前峰山頂をめざしましょう。
標北陸最高峰でもある標高2,702mの御前峰。山頂からは、北アルプスの山々や日本海が見渡せ、どこまでも続く自然の絶景に圧倒されてしました。
また山頂には、718年創建の白山比咩神社奥宮があります。古来から多くの人々が険しい山道を超えてこの地に参拝に訪れた歴史に思いをはせながら、静かに参拝をしましょう。
登山口から歩くこと約5時間。ようやくたどり着いた御前峰の山頂からは、これまでの疲れを忘れさせてくれるほどの絶景がのぞめます。大自然のパノラマを、二人で心ゆくまで堪能しましょう。
美しい火山湖をめぐりながら大汝峰をめざそう
御前峰からの絶景を堪能したら、もう一つの山頂である大汝峰をめざしましょう。点在する火山湖をめぐりながらの絶景トレイルが楽しめますよ。
御前峰からは急な岩場を下ります。荒々しい岩場が続く登山道を歩くと、この場所が火山であることが思い起こされます。
登山コース周辺には、火山活動によって形成された火山湖が点在。美しいコバルトブルーの水をたたえる火山湖のまわりは高山植物の群生地でもあり、可憐に咲く花々をながめながらの散策ができます。
御前峰から約1時間で標高2,684mの大汝峰に到着。広々とした山頂が特徴の大汝峰の山頂からは、白山の山容がよくわかります。
翠ヶ池(みどりがいけ)をはさんで右側が御前峰、左側が剣ヶ峰です。三峰で唯一山頂への登山道がない剣ヶ峰ですが、大汝峰からはその鋭く伸びる姿が観察できますよ。
御前峰から大汝峰へと続く登山道は、火山活動によって生まれた湖や、美しい高山植物の観察が楽しめるおすすめのコース。自然が織りなす絶景のなかでの山歩きは、きっと二人にとって忘れられない思い出になるでしょう。
まとめ
白山は雄大な自然のなかでの登山を楽しめる、アウトドアデートにおすすめのスポットです。北陸最高峰の高山を、力を合わせて登頂すればきっと二人の絆も深まりますよ。
夏から秋にかけてが白山の登山シーズンですが、高山植物観察を楽しみたい方には夏の訪問がおすすめです。美しい自然のなかでの登山を楽しみたいカップルは、7月から8月ごろに白山を訪れてみてはいかがでしょうか。
記事を書いた人
ENSPORTS Place編集部