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鳳凰三山とは
山梨県の南アルプス市・韮崎市・北杜市の3市にまたがる鳳凰三山は、薬師岳(2,780m)、観音岳(2,841m)、地蔵岳(2,764m)の三山で構成されています。
地蔵岳にそびえる尖峰「オベリスク」や、稜線からの優れた眺望で知られており、日本百名山にも選出されています。
日本アルプスの山のなかでは難所が少なく、登山口へのアクセスも良好のため、アルプス登山デビューにもぴったりな鳳凰三山。アウトドア好きカップルのアクティブデートにおすすめのスポットです。
鳳凰三山へのアクセス・基本情報
- 名称
- 鳳凰三山
- 住所
- 〒400-0241
山梨県南アルプス市芦安芦倉
- 電話番号
- 0551-22-1991(韮崎市観光協会)
- 営業時間
- 24時間
- 定休日
- なし※夜叉神峠行きバス、青木鉱泉行きバスはともに季節限定運行
- 料金
- 無料
- アクセス
- マイカー:中央自動車道「甲府昭和IC」から自動車で約60分
公共交通:JR甲府駅から「夜叉神峠登山口」まで路線バスで約80分
- 駐車場
- 夜叉神峠登山口駐車場、青木鉱泉駐車場ともに約100台駐車可能
鳳凰三山の魅力
魅力1難所が少なくアクセスしやすいため、南アルプス入門におすすめ
南アルプスに位置する鳳凰三山。地蔵岳の山頂にそびえる、オベリスクと呼ばれる岩の尖塔がシンボルの鳳凰三山は、交通の便の良さや、危険な箇所が少ないことから、南アルプスでも特に人気の山のひとつです。
山頂へと伸びる登山道は複数あり、なかでも夜叉神峠コースは初心者にもおすすめのコース。青木鉱泉から登るドンドコ沢コースも途中で美しい滝に立ち寄れることで人気のコースですが、急登が続くため中級者向けのコースです。
行きと帰りで異なるコースを選択することも可能ですから、ふたりのレベルに合わせて自由に登山ルートを決めてみてください。
魅力2南アルプスの美しい自然を堪能しながら山歩きが楽しめる
新・花の百名山にも選出されている鳳凰三山は、高山植物の宝庫として知られています。
南アルプスの固有種であるタカネビランジや、鳳凰三山周辺にのみ生息するホウオウシャジンなど、他ではなかなか見られない貴重な高山植物も数多く分布しており、可憐な花々が登山者を楽しませてくれます。
降水量が多く、水源も豊富な南アルプスは苔の生育にとって理想的な環境であり、鳳凰三山でも至るところで鮮やかな緑色の苔に出会えます。
周辺の木々と苔が織りなす幻想的な森の風景は、山歩きをより一層楽しくしてくれるでしょう。
魅力3富士山をはじめとする日本を代表する名峰が稜線から一望できる
絶景スポットとしても知られる鳳凰三山。
急登を超えた先に待つ白砂と花崗岩が美しい稜線からは、北岳や甲斐駒ケ岳をはじめとする南アルプスの山々はもちろん、富士山や八ヶ岳など、日本を代表する名峰の数々が一望できます。
名峰を背景にオベリスクが堂々とそびえ立つ光景は、南アルプスでも屈指の絶景。
朝焼けの時間は特に美しいため、山小屋で一泊し、日の出に合わせて山頂をめざすのがおすすめです。
鳳凰三山のおすすめデートプラン
鳳凰三山登山を体験するときの、おすすめデートプランをご紹介します。
今回おすすめしたいのは、青木鉱泉から出発して鳳凰小屋で一泊、翌朝は山頂で日の出を堪能したあと、夜叉神峠方面に下山する中級者向けのコースです。
ぜひふたりで、心ゆくまで楽しんでください。
青木鉱泉から登山スタート!急登を超えて鳳凰小屋をめざそう
初日は青木鉱泉からドンドコ沢コースを歩き、鳳凰小屋をめざします。途中で現れる美しい滝に心癒されながら、急登の登山道を歩きましょう。
青木鉱泉から沢沿いを少し歩くと、正面に堰堤(えんてい)が見えてきます。堰堤を超えた先から本格的な登山道の開始です。
時折沢を渡りながら、急傾斜の登山道をジグザグに登っていきましょう。
登山道をしばらく登ると、南精進ヶ滝への道を示す標識が現れます。標識から5分ほど歩くと滝を間近に望む展望スポットがあり、迫力ある流れが間近で鑑賞可能です。
他にもコース沿いに3つの滝があるため、体力に余裕があれば立ち寄ってみてください。
青木鉱泉を出発して約6時間。長い樹林帯の登山道を抜け、ようやく宿泊地である鳳凰小屋に到着します。水場では南アルプスの天然水が堪能でき、疲れた体を癒やしてくれますよ。
夕食をとったあとは早めに就寝し、翌日の山行に備えましょう。
青木鉱泉から出発するドンドコ沢コースは急登の続く健脚者向きのコース。決して楽な山行ではありませんが、登山道を覆う森林や美しい滝など、南アルプスの雄大な自然が楽しめるコースです。
夜明け前に山小屋を出発し地蔵岳に登頂、絶景の朝焼けを堪能しよう
2日目は夜が明けないうちに山小屋を出発します。日の出にあわせて地蔵岳に登り、山頂からの絶景を堪能しましょう。
鳳凰小屋から地蔵岳の山頂までの所要時間は約1時間半。事前に日の出時刻を確認し、余裕を持って出発しましょう。
まだ外は真っ暗ですから、ヘッドライトで足元を照らしながら登ります。
日中の写真を見ると分かるように、地蔵岳の山頂付近には白い砂礫が広がっています。砂の道は滑りやすくなかなか前に進めないため、しっかりと踏ん張りながら一歩一歩進みましょう。
白砂の斜面を登り切ると、オベリスクのそびえる地蔵岳山頂に到着。山頂からしばらく東の空を眺めていると、徐々に太陽が顔を出し周囲を赤く染めていきます。
オベリスクの背後には雲海に浮かぶ八ヶ岳の峰々。巨大な岩の塔と日本を代表する名峰が織りなす光景は、他では味わえない絶景です。
地蔵岳の山頂からは朝日に包まれるオベリスクと、それを囲む南アルプスや八ヶ岳の山々が鑑賞できます。南アルプスでも屈指の絶景を、ふたりで心ゆくまで堪能してください。
残る二山に登頂後、樹林帯の登山道を歩き、夜叉神峠へ下山しよう
地蔵岳山頂での日の出を堪能したあとは残る二山へ登頂、その後は夜叉神峠方面へ下山します。
地蔵岳山頂から尾根沿いの道を歩き、観音岳をめざします。展望の良い登山道からは南アルプスの山々や富士山が一望でき、気持ち良い稜線歩きが楽しめます。
岩場を上り下りしながら約1時間半ほど歩くと、観音岳山頂に到着。標高2,841mの観音岳山頂は鳳凰三山の最高地点であり、北岳や仙丈ヶ岳、甲斐駒ヶ岳といった南アルプスの名峰が一望できます。
三山の最後の一山、薬師ヶ岳までは観音岳山頂から約30分。白砂の広がる広々とした山頂が特徴です。
山頂から少し下ったところにある薬師岳小屋で少し休憩をとったら、夜叉神峠方面に下山を開始しましょう。
標高を下げていくにつれ、登山道は岩場から樹林帯へと変わっていきます。
登りのドンドコ沢コースと異なり、緩やかで歩きやすい登山道が続く夜叉神峠コース。柔らかな木漏れ日の注ぐ森の中の道を歩き、ゴールの夜叉神峠登山口をめざしましょう。
絶景の稜線歩きと美しい樹林帯のなかでのトレッキングの両方が楽しめるのが今回のルートの魅力。南アルプスの自然の魅力が満喫できる鳳凰三山登山を、ぜひ体験してみてください。
まとめ
鳳凰三山は南アルプスでも有数の絶景を堪能しながらの登山が楽しめる、アクティブデートにおすすめのスポットです。
山頂から眺める朝焼けの光景はきっと忘れられない体験になるでしょう。
鳳凰三山は高山のため、一般登山者が登山できる期間は限られており、登山口へのバスも夏から秋にかけてのみ運行しています。なかでも天候が安定し、高山植物が花開く初夏は登山におすすめの季節です。
南アルプスの絶景を堪能したいカップルは、7月上旬から下旬ごろに鳳凰三山を訪れてみてはいかがでしょうか。
記事を書いた人
ENSPORTS Place編集部