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涸沢とは
北アルプスの中腹、標高2,350mに位置する涸沢は、国内有数のカール地帯です(氷河の侵食作用により山肌が削られたできるお椀状の地形)。
奥穂高岳、北穂高をはじめとする3,000m峰の山々に囲まれた涸沢は紅葉の名所としても知られ、秋には多くの登山者が訪れます。
上高地から涸沢へと続く登山道は難所も少なく、北アルプスの入門におすすめのコース。登山好きなカップルのアクティブデートにおすすめです。
涸沢へのアクセス・基本情報
- 名称
- 涸沢
- 住所
- 〒390-1516
長野県松本市安曇上高地
- 電話番号
- 0263-26-3212(涸沢ヒュッテ松本事務所)
- 営業時間
- 24時間
- 定休日
- 年中無休
※上高地は例年11月中旬から4月中旬まで閉山
- 料金
- 無料
- アクセス
- 上高地から入山の場合)
(マイカー)松本ICからさわんど駐車場まで約1時間、駐車場から路線バスに乗り換え、上高地バスターミナル下車(所要:約30分)
- 駐車場
- スポットによる(上高地から入山の場合はさわんど駐車場を利用)
涸沢の魅力
魅力1登山者あこがれの絶景キャンプ場
涸沢では2軒ある山小屋での宿泊ができるほか、持参したテントでの宿泊も可能。ピーク時には1,000近くのテントが貼られることもある、北アルプスでも規模の大きいキャンプ場です。
夜になると色とりどりのテントに明かりがともり、宝石をちりばめたかのような幻想的な光景が現れることでも知られています。
高い山々に囲まれ、都市の明かりが届かない涸沢は星空鑑賞にもぴったりな環境。上高地から約7時間の行程をテントや寝袋を担いで登るのは簡単ではありませんが、苦労して到達できた人のみが味わえる絶景が待っています。
ぜひお二人でその絶景を眺めてみてはいかがでしょうか。
魅力2北アルプス随一の紅葉スポット
北アルプス有数の紅葉の名所としても知られる涸沢。紅葉がピークを迎える9月下旬から10月上旬ごろには、この時期のみ広がる絶景を求める多くの登山客で混雑します。
寒暖差の激しさや日照時間の長さなど、美しい紅葉に必要な条件がそろう涸沢。ナナカマドの赤やダケカンバの黄色を中心とした色鮮やかな高山植物が織りなす紅葉が、訪れる人々を楽しませてくれます。
混雑はしますが、一見の価値のある涸沢の紅葉をぜひご覧ください。
魅力3北穂高岳と奥穂高岳、2つの3,000m峰への登山道が伸びるベースキャンプ
北アルプスの中腹に位置し、険しい山々に囲まれた涸沢。この涸沢からは北穂高岳と奥穂高岳へと登山道が伸びており、これらの山々に挑戦する登山者のベースキャンプとしても親しまれています。
北穂高岳と奥穂高岳はいずれも標高3,000mを超える国内有数の高峰。涸沢から両山に続く登山道は、危険な岩場が続く上級者向けのコースです。
さらにこれらの山の先にはジャンダルムや大キレットといった国内屈指の難ルートが待ちかまえおり、スリルを求める登山者を惹きつけています。
涸沢でのんびりキャンプをしたい登山者からより高いレベルを目指す登山者まで、それぞれのレベルや興味にあわせた楽しみ方ができるのも涸沢の魅力です。
涸沢のおすすめデートプラン
涸沢で遊ぶときの、おすすめデートプランをご紹介します。
今回おすすめしたいのは、上高地から涸沢をめざす1泊2日のプラン。ぜひ二人で、心ゆくまで楽しんでください。
上高地を出発!美しい自然のなかでのハイキングを楽しもう
上高地バスターミナルから登山をスタートします。まずは最初の目的地「横尾」まで、美しい森のなかの山歩きを楽しみましょう。
上高地バスターミナルを出発し、梓川右岸の道を進みます。出発してすぐに現れる河童橋は、多くの観光客でにぎわう人気スポット。
梓川の美しい流れと河童橋、その先に見える雄大な北アルプスが一望できる、上高地を代表する風景です。
上高地から平坦な林道を約2時間ほど歩くと徳沢に着きます。
キャンプも可能な広々とした芝生が特徴の徳沢は、水場やトイレもあるため、休憩にぴったり。山小屋では、ソフトクリームや窯焼きピザなどのグルメも提供されています。
徳沢からさらに1時間ほど歩くと横尾に到着。横尾も徳沢と同様キャンプ可能のスポットのため、時間に余裕があればどちらかで一泊するのもおすすめですよ。
横尾からは槍ヶ岳方面と涸沢方面に道が分かれます。涸沢へ行く場合は、山小屋の正面にかけられた横尾大橋を渡りましょう。
上高地から横尾までは快適な林道歩き。この先はいよいよ涸沢へ向け、本格的な登山がはじまります。
横尾大橋を超えたら本格登山のスタート!標高2,350mの涸沢をめざそう
横尾大橋を超えたら本格的な登山のスタート。標高差約700mを乗り越え、涸沢をめざしましょう。
横尾大橋を渡ると、道が狭まり徐々に勾配が大きくなります。
急登がはじまるのは、横尾から約1時間30分の本谷橋を渡ったあたりから。ジグザグ状の登山道を歩き、高度を上げていきましょう。
涸沢までの登山道には危険箇所はあまりありませんが、「青ガレ」と呼ばれる岩場を通る際は注意が必要。落石が多発しているため、立ち止まらず早急に通過してください。
上高地から歩くこと約7時間でようやく涸沢に到着。着いたらまず、涸沢ヒュッテでテント泊の受付をします。料金を支払い、設営許可書をもらえたら設営場所を決めましょう。
全体的に岩が多いキャンプ場のため快適なスペースの確保は困難ですが、なるべくフラットな場所を探しましょう。また、明るいうちにトイレへの動線を確認しておくのがおすすめです。
きつい登りを乗り越え、ようやくたどり着いた涸沢。雄大な山々に囲まれた地で、絶景キャンプの準備をしましょう。
涸沢カールで絶景キャンプを堪能しよう
テントの設営が完了したあとは、絶景あふれる涸沢での滞在を堪能しましょう。
涸沢内の2つの山小屋にはいずれもテラスが併設されており、山小屋宿泊者以外も使用可能。広々とした涸沢ヒュッテのテラスでは、雄大な北アルプスの自然を眺めながら名物のおでんやビールが楽しめます。
涸沢小屋のテラスは夜景鑑賞におすすめ。カラフルなテントと周囲の山々が織りなす幻想的な風景が見渡せます。
夜景を十分に堪能したらテントにもどり、二人のゆっくりとした時間を過ごしましょう。
翌朝は日の出にあわせて外に出てみましょう。
涸沢を囲む山々を朝焼けが真っ赤に染める「モルゲンロート」が見られるかもしれません。限られた条件のもと、太陽が昇り切るまでのほんの数分間のみ見られる涸沢ならではの絶景です。
朝食後はテントやテラスでのんびり過ごすのもいいのですが、体力に余裕があれば奥穂高岳方面の登山道を少し登ってみるのもおすすめ。ザイテングラードと呼ばれる急峻な岩場の手前から涸沢を振り返ると、涸沢カールの特徴的な地形が一望できます。
朝焼けから夜景まで、涸沢では時間の経過とともに変化する絶景が堪能できます。滞在を存分に堪能したらテントを撤収し、上高地方面へと下山しましょう。
まとめ
涸沢は北アルプスの雄大な自然のなかでの登山やキャンプが楽しめる、デートにおすすめのスポットです。
朝焼けや夜景をともに鑑賞し、感動を共有することできっと二人の絆も深まりますよ。
涸沢は夏から秋にかけて多くの登山者が訪れる人気スポットですが、なかでも紅葉の時期は大変混雑します。しかしながら、北アルプスでも屈指といわれる涸沢の紅葉の美しさは一見の価値があります。
色鮮やかな紅葉と絶景のなかでのテント泊を楽しみたいカップルは、9月下旬から10月上旬ごろに涸沢を訪れてみてはいかがでしょうか。
記事を書いた人
ENSPORTS Place編集部