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忍野八海とは
忍野八海は、山梨県南都留(みなみつる)郡忍野村にある湧水池です。
ゆっくりと散策が楽しめるスポットで、季節を問わず観光客で賑わっています。歩くのが好きなカップルのまったりデートにおすすめです。
忍野八海へのアクセス・基本情報
- 名称
- 忍野八海
- 住所
- 〒401-0511
山梨県南都留郡忍野村忍草
- 電話番号
- 0555-84-4222
- 営業時間
- 24時間営業
- 定休日
- 年中無休
- 料金
- 無料
- アクセス
- 富士急行線富士吉田駅からバスで15分
- 駐車場
- 忍野八海 オサダ駐車場 普通車 300円、バイク 100円
忍野八海の魅力
魅力1透明度の高い富士山からの伏流水
忍野八海の水は、20年以上前に富士山に降った、年代物の雨や雪解け水です。
池を泳ぐ鯉たちがまるで空中に浮いているように見えるほどの透明度、その秘密は富士山からの伏流水にあります。
富士山の山肌は、水を通しやすい火山の噴出物や溶岩流がほとんど。雨や雪は降ったそばから地中に染み込んでしまうため、富士山の山体には川が流れていません。
水は地下の透水層でろ過されながらふもとへ降りていき、山裾で地表に湧き出します。
標高3,776mの富士山は、いわば巨大な天然のろ過装置。写真では伝え切れない透明度の高さは必見です。
魅力2忍野八海は富士山信仰の聖地
忍野八海は、富士山信仰の聖地の1つです。
8世紀から9世紀にかけて噴火をくり返した富士山。人々は「浅間大神(あさまのおおかみ)」の怒りと恐れ、山麓から富士山を拝むようになります。
富士山の活動が休止する11世紀、信仰は「登る」形に変更されました。この信仰を「富士講(ふじこう)」に整えたのが長谷川 角行(はせがわ かくぎょう)です。
信者は富士講の際に忍野八海を訪れ、身を清めるために池の水を浴びたのだとか。浅間(せんげん)神社には今も池の水が供えられており、富士山信仰の一端が伺えます。
魅力3そば処としても知られる忍野村
忍野八海のある忍野村は、山梨県内でも有数のそば粉の産地。そばの栽培に適した大陸性の爽やかな気候のもと、そば粉の生産が盛んに行われています。
名物「忍野そば」は、添加物なしの素朴な味とコシのある麺が特徴的。村内でも忍野八海周辺には多くのお店が構えており、たくさんの観光客のお腹を美味しく満たしています。
それぞれのお店によってこだわりの違いはあれど、美味しさの秘訣はやはり富士山から湧き出る名水。
筆者も忍野八海のほとりにあるお店で忍野そばをいただきましたので、デートプランの中でご紹介します。
忍野八海のおすすめデートプラン
忍野八海で遊ぶときの、おすすめデートプランをご紹介します。
今回おすすめしたいのはゆったり散策をメインに楽しむプラン!ぜひ2人で、心ゆくまで遊んでみて下さい。
富士山・富士五湖パスポートを買おう
公共交通機関でお越しのカップルは「富士山・富士五湖パスポート」の購入がおすすめ。同じパスポートを利用して、富士急ハイランドや富士五湖にも、バスや電車で足を伸ばせます。
山中湖はパスポートで回れる富士五湖の1つです。
延暦19年(800年)の大噴火に伴う鷹丸尾(たかまるび)溶岩流により、宇津湖が山中湖と忍野湖(後の忍野八海)に分けられたのだとか。地形を変えてしまうほどのエネルギーですから、人々が畏怖を抱くのも納得です。
忍野八海はもちろん、その周辺には雄大な景観が広がるスポットがいくつもあります。お得なパスポートでかしこく回ってくださいね。
パスポートを購入したら、忍野八海に向けて出発しましょう。
忍野八海越しに富士山を見よう
忍野八海に到着したら、敷地内から富士山を見てみましょう。
整備の行き届いた敷地内を観光客が行き交い、茅葺(かやぶき)屋根が並ぶ池のほとり。12月の澄んだ空の雪化粧の富士山と、山中湖で見る富士山と比べてみてはいかがでしょうか?
筆者は「人の生活に溶け込む背景」という印象を受けました。
筆者の地元、岐阜市にも金華山(きんかざん)という山がありますが、生活の中で自然と視界に入る山は不思議と安堵感を抱かせるもの。富士山を忍野八海から見た時、筆者も少し心が解けるような気がしました。
信仰の対象とされるのも頷ける包容力を感じられるでしょう。
2人で池を覗いてみよう
忍野八海越しの富士山を見たら、ゆっくりと2人で忍野八海を回ってみてください。池のほとりまで2人でのんびり歩いたら、池を覗いてみましょう。
長い年月をかけてろ過された水は鏡のようで、水底までハッキリと見える透明度です。水面に写り込む看板の文字も読めてしまいそうでした。
20年以上前に富士山に降った雨や雪解け水が、今私たちの目の前に現れていると思うと何だか神秘的ですよね。
池を気持ちよさそうに泳ぐ鯉たち、そのそばに人影が2つ。
その正体はちょうど反対側から池を覗いていた、仲のよさそうなご夫婦の影でした。温かい気持ちになり、思わず撮った一枚です。
肝心の自分たちの影で撮るのを忘れましたが、2人で並んで水面に写る影を写真に収めればステキな写真になること間違いなし。
浅間神社を参拝しよう
忍野八海を回りながら、お参りもしましょう。
浅間神社は、1,200年以上前に創建された歴史の長い神社です。
忍野八海の中心地から徒歩で約5分の立地なので、立ち寄りやすいのがおすすめポイント。
本殿は桧皮葺(ひだわぶき)屋根の三間社流れ造り(さんげんしゃながれづくり)で、忍野村の指定重要文化財に登録されています。
忍野八海の中心地と比べて観光客の往来は少なく、本殿の落ち着いた雰囲気も相まって静かな空間に感じました。
筆者が訪れたときはシーズンではありませんでしたが、境内には大きなケヤキがあり、秋には紅葉も楽しめます。筆者が偶然見つけたスポット、もしかすると穴場なのかも…?
忍野そばを味わおう
たくさんのスポットを歩き回って、お腹が空いてきたら、池のほとりで忍野村の名物もいただきましょう。
筆者が忍野村の名物「忍野そば」を求めて訪れた「池本茶屋」はメインストリート沿いにあります。
忍野八海の敷地内にお店があり、店内から忍野八海が望めるロケーションのよさが魅力的で、多くの観光客が利用していました。寒い中を歩き回ってからいただく温かい月見そばは、体に染み渡るほどの美味しさ。
月見そばと一緒に天ぷらの盛り合わせもいただきました。
野菜やキノコに加えて海老が2尾も乗っており、白飯いらずの満足感。予想以上のボリュームだったため、パートナーにも手伝ってもらいました。(笑)
お腹に余裕のある2人には、富士山の伏流水を使って作られた忍野八海池本の「草餅」もおすすめ。
忍野八海の敷地内にあるお土産屋さんで、店先で焼かれた草餅はアツアツ。ぜひご賞味ください。
まとめ
忍野八海は目にも優しくお腹にも美味しいデートが楽しめるスポットです。
ゆっくりと散策ができますので、きっと2人の絆も深まりますよ。歩くのが好きなカップルは、週末に訪れてみてはいかがでしょうか。
記事を書いた人
ENSPORTS Place編集部