CONTENTS
槍ヶ岳とは
北アルプスに位置する槍ヶ岳は、標高3,180mを誇る日本第5位の高峰。その名のとおり槍のように鋭くとがったその姿は印象的で、多くの登山者のあこがれの山といわれています。
複数ある登山道はいずれも魅力的で、二人の技術や体力レベルに合わせてルートが選べるのもおすすめの理由のひとつ。運動好きカップルのアクティブデートにおすすめです。
槍ヶ岳へのアクセス・基本情報
- 名称
- 槍ヶ岳
- 住所
- 〒398-0001
長野県大町市平
- 電話番号
- 090-2641-1911(槍ヶ岳山荘)
- 営業時間
- 24時間
- 定休日
- 年中無休
※上高地は例年11月中旬から4月中旬まで閉山
- 料金
- 無料
- アクセス
- (上高地から入山の場合)
松本ICからさわんど駐車場まで約1時間、駐車場から路線バスに乗り換え、上高地バスターミナル下車(所要:約30分)
- 駐車場
- スポットによる
槍ヶ岳の魅力
魅力1一度は登ってみたい登山者あこがれの山
「日本のマッターホルン」とも称されるその印象的なシルエットから、北アルプスのなかでも特に人気の山。鋭くとがった特徴的な形は、他の山域からでもはっきりと分かるほど個性的で、多くの登山者をひきつけています。
ルートによっては特別な技術がなくても登山可能な槍ヶ岳ですが、標高3,000mを超える山々が連なる北アルプスでの登山では、急な気候変化や気温低下、高山病対策など、さまざまなリスクへの対応力が必要です。
槍ヶ岳に挑戦したいなら、まずは燕岳や唐松岳といった北アルプスでも比較的難易度の低い山への登山や、八ヶ岳での縦走などで高山登山の実績を積むのがおすすめ。逸る気持ちを抑え、しっかりと経験を積んだうえであこがれの名峰に挑みましょう。
魅力2中級~上級者向けの豊富な登山ルート
北アルプス南部の要所に位置する槍ヶ岳。その頂をめざすためのルートは東西左右に伸びており、二人のレベルや目的にあわせて登山コースが選べるのも魅力のひとつです。
燕岳から縦走する表銀座ルートや、国内でも屈指の難所として知られる大キレットを通過する槍・穂高縦走路、静かな山行が楽しめる裏銀座ルートなど、いずれも名ルートとしても知られています。
最も人気のコースが、上高地から山頂をめざす槍沢ルート。山頂直下の岩登りを除くと危険な箇所は少なく、登山中級者以上におすすめのコースです。
槍ヶ岳の登山ルートとしては最も難易度が低い槍沢ルートですが、往復約40km、高低差約2,500mの登山をこなすにはかなりの体力が必要です。
2泊3日での登山が一般的ですが、ルート上には宿泊可能な山小屋が多くあるため、日数を増やすなど、二人の体力にあわせて無理のない登山計画を立てましょう。
魅力3スリリングな岩場登りと山頂からの展望
槍ヶ岳の鋭くとがった山頂部分は、その形が槍の穂に似ていることから穂先(ほさき)と呼ばれています。
穂先の登り口から山頂までは両手両足を使用して岩場を登ります。危険な箇所にはしっかりとしたクサリやハシゴが取り付けられていますが、油断は大敵です。
岩場登りでは両手両足のうち3つは必ず地面や岩場につけ、1本のみ動かす「三点支持」という動きが必須。他の山の岩場でしっかり練習したうえで挑みましょう。
岩場を乗り越えてたどり着いた頂上からの景色は格別。360度に広がる北アルプスの絶景が堪能できるのは、山頂に到達できた人だけの特権です。
槍ヶ岳のおすすめデートプラン
槍ヶ岳登山を楽しむための、おすすめデートプランをご紹介します。
今回おすすめしたいのは、上高地から登る槍沢ルートで槍ヶ岳山頂をめざす2泊3日のコース。
ぜひ二人で、心ゆくまで楽しんでください。
上高地から出発!美しい森のなかでの山歩きを楽しもう
登山のスタートは上高地から。美しい森林の中での山歩きを楽しみながら、初日の宿泊地である槍沢ロッジをめざします。
上高地バスターミナルを出発し、梓川沿いの道を進みましょう。バスターミナルや人気スポットの河童橋周辺は多くの観光客でにぎわっていますが、奥に進むにつれてすれ違う人も減り、静かな山歩きが楽しめます。
上高地を歩いていると、ニホンザルをはじめとする野生動物を見かける機会も少なくありません。人に危害を加えることは少ないものの、刺激をしないよう適度な距離を取りましょう。
バスターミナルを出発してからしばらくは、ほぼ平坦な一本道。3時間ほど歩くと横尾山荘に着きますから、こちらで一休みします。
横尾は穂高と槍ヶ岳の2方向に道が分かれる分岐点。穂高や涸沢をめざす登山者は山荘正面の大吊橋をわたりますが、槍ヶ岳に向かう場合はそのまま梓川沿いを進みます。
横尾を過ぎると徐々に勾配がきつくなります。長時間の山歩きで疲れてくるころなので、無理せず二人のペースで歩きましょう。
2時間ほどで初日の宿泊地である槍沢ロッジに到着。温かいお風呂とおいしいご飯で登山の疲れをいやし、翌日の山行に備えましょう。
急登を登り、標高3,080mの槍ヶ岳山荘をめざそう
槍沢ロッジから先はいよいよ本格的な登山道。標高差約1,260mの急登を乗り越え、山頂直下の槍ヶ岳山荘をめざします。
槍沢ロッジを出発し、沢沿いの道を進みながら徐々に高度を上げていきます。しばらくは展望のない谷底の道が続きますが、標高2.094mの大曲を過ぎたあたりから視界が一気に開け、ハイマツに覆われた美しい岩壁が姿を現します。北アルプスらしい迫力ある景色を眺めながら進みましょう。
標高2,300mを超えたあたりで、ようやく槍の穂先が見えてきます。迫力ある姿に胸が高鳴りますが、山頂が近づくにつれ勾配もさらに急になるので注意が必要。
標高が上がるにつれて酸素も薄くなるため、呼吸が乱れないよう意識しながらゆっくりとしたぺースで登りましょう。
急登を乗り越えると、ようやく標高3,080mの槍ヶ岳山荘に到着。
穂先直下の槍の肩に位置する展望バツグンの山小屋です。2日目の夜はこちらに宿泊し、翌朝の山頂アタックに備えましょう。
槍の穂先に登り、頂上からの絶景を堪能しよう
登山最終日となる3日目は、いよいよ槍ヶ岳の山頂をめざします。
北アルプスの山でも屈指の人気を誇る槍ヶ岳では、槍の肩から山頂まで行列ができることも。登山者が多いと登頂までに時間がかかってしまうだけでなく、落石や滑落に巻き込まれるリスクも大きくなります。
そのため山頂直下の槍ヶ岳山荘に宿泊し、登山者が少ない時間を見計らって山頂に挑戦するのがおすすめです。
槍の肩から山頂までは両手両足を駆使しての岩登り。
丈夫な鎖やハシゴが随所に設置され、ゆっくりと登ればそれほど難しいルートではありません。高度があるためつい足がすくみがちですが、3点支持を守り、安定した体制をキープしながら登ります。
長いハシゴを連続で登りきると、いよいよ山頂に到着です。
山頂からは北アルプスの山々はもちろん、条件が良ければ南アルプスや八ヶ岳、富士山といった日本を代表する山域が一望できます。日本を代表する名山からの絶景を、大好きな方を一緒に存分に楽しんでください。
まとめ
槍ヶ岳は北アルプスの雄大な自然のなかでの登山を楽しめる、アウトドアデートにおすすめのスポットです。
3日間かけての登山は決して楽な行程ではありませんが、力を合わせて登頂することで、きっと二人の絆も深まりますよ。
槍ヶ岳に登るのにベストな時期は梅雨があける7月下旬から秋が深まる9月下旬ごろまで。例年10月には降雪が始まり、6月ごろまで登山道が雪に覆われるため注意が必要です。
美しい自然のなかでの登山を楽しみたいカップルは、ぜひ、槍ヶ岳を訪れてみてください。
記事を書いた人
ENSPORTS Place編集部